第61回護憲大会報告
「憲法で未来につなぐ平和の想い憲法理念の実現をめざす」第61回護憲大会は、11月24・25・26日の日程で、岡山市で開かれ鹿児島からの8名を含め全国から1,300人が参加しました。24日はオープニング・開会総会・メイン企画、25日は分科会・ひろばやフィールドワーク、26日は閉会総会が開かれました。
1日目のオープニングを飾った、岡山を代表する夏祭り「うらじゃ」の演舞は圧巻で、参加者に元気を届けました。次に開会総会に移り、染裕之・実行委員長(フォーラム共同代表)の開会あいさつ、鳥越範博・副実行委員長(岡山県平和・人権・環境労組会議議長)が歓迎あいさつ、則松佳子さん(連合副事務局長)柚木道義さん(立憲民主党岡山県連代表)大椿ゆうこさん(社会民主党副党首)からの連帯あいさつを受け、谷雅志・事務局長が大会基調案を提案して全体の拍手で確認しました。次のメイン企画のシンポジウム「日本国憲法は日本のアイデンティティーか?」では、コーディネーターに染実行委員長を、パネリストに飯島滋明さん(名古屋学院大学教授)下地茜さん(宮古島市議 )畠山澄子さん(ピースボート共同代表)を招いて沖縄や日本各地や世界で実際に活動している立場からの発言を受け、実質的改憲の進行というべき危機的な現状を「日本国憲法の存在をどう捉え、どう活かすのか」「憲法破壊や戦争国家に向かう動きにどのように対抗していくのか」を一緒に考える機会となりました。
2日目の午前中には①「非核・安全保障」②「軍拡・基地強化」③「人権課題」④「歴史認識」⑤「憲法を学ぶ」の各分科会が開かれ、それぞれのテーマでの問題提起と質疑応答が行われました。また、フィールドワークは「人権コース」「戦跡コース」が設定され、午後からの「ひろば」は、映画『日本原牛と人と大地』の上映会」と「基地問題交流会」が開かれました。
最終日の閉会総会では、特別報告の「福島第一原発をめぐる状況」「島根原発再稼働」「沖縄現地からの報告」「水俣病と柏崎刈羽原発再稼働をめぐる県民投票のとりくみ」の報告があり、次に、護憲・平和運動に貢献された個人・団体を表彰する授賞式が行れ「遠藤三郎賞」は北海道の江本秀春さん、徳島の「八の日・平和を守る女たちの会」長崎の「反核9の日座込み」に、「平和運動賞」は静岡県平和・国民運動センターに贈られました。最後に、谷・事務局長から大会のまとめが報告され、次回の開催地神奈川県より決意表明、大会アピール案が提案され、全体の拍手で確認して護憲大会を終了しました。
鹿児島から参加した皆さんの報告は、特集号に掲載します。
参加していただいた皆さん、大変ごくろうさまでした。
第61回護憲大会に参加して
伊佐市職員労働組合 緒方 遼馬
今回の護憲大会へは、様々な活動を行っている方々や日本の情勢を知るいい機会に思い自分の知識深め、視野を広げることにも繋がるため参加してみました。
実際に、活動をされている方の継続している活動内容からこれまで経験してきたことに対する思いや考えを共有できました。今回の大会は、1日目が岡山県の伝統芸能「うらじゃ」をオープニングに開会式が執り行われ、2日目の午前中は分科会「軍拡・基地強化」に参加し、午後は「日本原 牛と人の大地」という黒部映画監督作品を鑑賞しました。最終日は、活動報告や活動を続けている方への表彰と閉会式が執り行われました。以下感想も含めて活動報告をします。
まず、午前中の分科会「軍拡・基地強化」について名古屋大学院教授の飯島教授と性犯罪対策活動家のジェーンさんの二人講師による講話でした。前半は、ジェーンさんが受けた被害から発起し今もなお戦っている現状のお話と日本政府に対して、憲法改正を行い日米地位協定の改定を推進する意義をお話されました。後半は、飯島教授が進行しつつ参加者が投げかけた質問に答えていき最後にまとめたお話をされました。
感想は、ジェーンさん自身が受けた被害から立ち上がり、問題の改善のために原因となった日本とアメリカが結ぶ日米地位協定がおかしいとして活動続ける理念に感銘を受けました。自分の中では、そういった被害にあったら身がすくむし、恨みや怒りはあれどもトラウマや恐怖が勝ってなにも出来ないと泣き寝入りするしかなさそうと思いながら聞いていましたので、実際にジェーンさんへ後半の質問の時に質問用紙を使って質問してみました。ジェーンさんは、日本やアメリカ、米兵自体に恨みも恐怖もない悪いのは犯罪者であり、それを助長させた法の問題と答えられました。自身の出身国でもないうえ実際に被害現場となった日本の現状を憂いさらに打開するために奮闘していることが、日本人としては嬉しい反面申し訳ない気持ちになりました。本題「軍拡・基地強化」については、飯島教授の話の中で中国まで届くミサイルについて自分はそこまでの軍備は不必要であり、相手国が仮に侵略のための攻撃をしてきたとしても日本側から相手を攻撃してはいけないしそれよりも、同じ軍事力でいうなら防衛力を上げ自国を守ることの方に使えばいいと思いました。また、話の中で無駄に税金を使っているところについても増税したなら税金の使い道も改めていってほしいので、政府への要望のための活動は大事だと痛感しました。
午後は、「日本原 牛と人の大地」という軍事演習場となってしまった農地をこれ以上拡げないために、農業して反対運動を続けるヒデさんのドキュメンタリ映画を鑑賞しました。鑑賞後の感想としては、反対運動にも様々な形があり現地の農地を保つようにすることで軍拡の反対を唱える方もいることを初めて知りました。ただ後継者問題が蔓延る背景もあり継続が難しい課題でもあると思いますが、自分たちの掲げる大義のために邁進する姿を見習うことが大事と思わせてくれた作品でした。
最後に、今期の大会を通してまず開会式から日本全国の方々が一堂に集会する会場に圧倒され感動しました。また、先でも出しましたが活動についても様々な方や方法を知れて知識を深めることができました。今回学習できたことを、組合のみならず職場でも話してみようと思います。
学び考え伝える大切さ
鹿児島県教職員組合 宮下 佳緒里
「平和学習のお知らせです!!in岡山」と青年部のグループメールで連絡がきた。家族に相談し,日程を確認し行けるかな?と思ったがちょっと思いとどまって返信はしなかった。1週間後,個別に「行きませんか?」と連絡がきた。もう行くしかないとすぐ「行きたいです」と返事をし,新幹線のチケットを購入した。
「鹿児島」という旗をさがすが見つけきれず顔を上に向けると「鹿児島」の文字を確認しホッとした。下ばかりみてはいけないんだと改めて感じた。
オープニングは「うらじゃ」という岡山県に古くから伝わる「吉備津彦命(きびつひこのみこと)=桃太郎のモデルとされる」と「温羅(うら)=鬼」との戦いを描いた桃太郎伝説から生まれたお祭りを3団体の方々が発表してくださった。1994年にまちづくり,ひとづくり,幸せづくりのきっかけになればと「うらじゃ」が始まったらしい。最後に3団体のすべての踊り子の方と裏方の方がみんなで一緒に踊っていたのがとても印象的で元気をいただいた開会であった。
基調では,パレスチナ自治区ガザで激しい武力攻撃により,多くの市民の命が奪われているが,奪われた命の総数に着目するのではなく,一人ひとりの尊い命が奪われている事実の重さを受け止め,決して慣れてはいけないこと。こうした世界情勢は、原油やエネルギー価格の高騰等日本で暮らす私達の生活そのものにも大きな影響を及ぼしていること。憲法9条の意義,基地問題等様々な問題が提起された。
1日目のメイン企画は,名古屋学院大学教授の飯島滋明さん,宮古島市議会議員の下地茜さん,ピースボート共同代表の畠山澄子さんの3名のパネリストの方々が日本国憲法の意義,宮古島の現状,ピースボートの活動紹介をしてくださった。特に衝撃的だったのが,下地さんの宮古島の現状の中で語られた「島外避難計画」についてだった。住民の安全を確保するために,南西諸島では「有事前に当該避難をする」計画が進められているらしい。どうやら,2023年に石垣市で行われたシンポジウムで,元陸上幕僚長の岩田清文さんから「ジュネーブ条約に基づき,自衛隊(=有事になった際には軍人扱いとなる)と民間人が同じ場
所にいると住民が保護対象外になるため,一緒にいられない。」と説明があったからとのこと。なぜ生まれ育った島から勝手にやってきて勝手につくった基地のせいで離れていかねばならないのか。本当に出ていくのは基地や自衛隊ではないのか。と心の中で疑問ばかり残った。
2日目は,第5分科会「憲法を学ぶ」に参加させていただいた。講師は日本体育大学教授(憲法学)の清水雅彦さん。大学時代も憲法について学習し公務員試験でも憲法について学習し,“点数としては”わりとお勉強はできると自負していたつもりであった。冒頭で「憲法を暗記させる先生がいるが暗記なんてしなくてよい。試験の時は持ち込めるのだから。」と言われた。そう,私が今まで学習してきたと思っていたのはただ前文や条文を暗記していただけだったのだ。その一言に心が奪われ自然と清水先生の言葉に身体が前のめりになった。
清水さんの話の中で強く刺激を受けたことが2つある。1つめは,自分自身で考えるということ。例えば,国家「君が代」について「昔は歌詞の意味を教えてもらっていたが,今はただ歌うだけで説明もない。」と話された。鹿児島に帰り,音楽教諭から現在の中学校音楽の教科書(2・3年生下巻)を見せていただいた。最後のページに君が代が載っており,下部に小さく歌詞の大意は「日本の国が細かい石が集まり固まって大きな岩となり,苔で覆われてしまうほどの長い間(=永久に)平和が続き繁栄しますように。」であり,国歌は国旗と並んでその国を象徴するもの,尊重することが国際的な儀礼だと説明文が載っていた。みなさんはどう教えられたか覚えていますか?私は「さざれ石=細かい石」というのをテストで回答した記憶がうっすらあるが,記憶も曖昧で当時の音楽の先生に申し訳ないが,説明はなかったような気がする。小さい頃から日本人として歌うべきものなのだと何も考えず,ただ歌っていたと思う。岡山に向かう前に家族から「君が代は歌うなって言われたよね」と言われ,詳しく聞いてみると「教科書に白紙の紙を貼付し歌うなと言われた記憶がある。」と話してくれた。
分科会で清水さんが「“一人一人この法律は正しいのか“を問わねばならない。」「護憲か改憲かを単純に述べて欲しくはない。改憲がすべて悪いわけではない。まずは改憲ではなく,憲法を知ることが大事だ。」とおっしゃっていた。かくいう清水さんは護憲か改憲かと尋ねられるのであれば改憲の立場だと話された。それは自衛隊を明記すべきという意味合いではなく,天皇制自体が国民主権と異なるものであるためという意味合いらしいが,上手く表現できず意図を間違えて記載してしまいそうなため詳細の記載は控える。例えば第26条2項に「子女」という文言があるためそこを「子ども」と表現の変更や,peopleを国民と訳し
ているが,国民だと日本にいる外国人を排除する表現となるため人民と変更するといった箇所を急ぎではないが変更すべき点と紹介された。
2つめは,「組合が弱い」ということだ。ヨーロッパは住みやすく,福祉国家として有名である。ではなぜか?それは,ヨーロッパは労働者の組合の加入率が高く,労働組合に支えられている政党が政権をとっているから労働者が暮らしやすい国家となっているからだと話された。たしかに!!そうだ!!とまた心を掴まれてしまった。
午後からは映画「日本原 牛と人大地」を鑑賞した。冒頭牛さんの出産シーンから始まり刺激が強く感じたが,陸上自衛隊「日本原演習場」の中で牛を飼い田畑を耕している内藤秀之さんの生活を監督自ら一年間一緒に田畑を耕し撮影した作品であり心打たれる映画であった。
3日間をとおし,憲法が改憲したらどうしようと言いながらも,知らないこと知ろうとしていない。どこか他人事になっているのではないか。と,私自身の心と何度も問うことが多く,もっと学びもっと伝えていかねばいけないと強く思った。年齢を重ねるうちに分からないことを尋ねるのも恥ずかしくなり,つい分かっているような態度をとってしまうときがある。また忙しさを理由にして考えることや活字から離れているような気がした。まずは考えることの一歩として分科会の休憩時間に清水さんの本を購入し,神武天皇について動画サイトで検索してみた。「家族からどうしたの?」と聞かれ,元号のはじまりを勉強したくて…(略)と上記に記載した想いとともに話してみた。よしまずは一人に話せた!次は図書館に行って文献を読もう!貴重な機会をいただきありがとうございました。
第61回護憲大会に参加して
南薩ブロック 上野 稔
11月24日~26日の日程で開催された第61回護憲大会岡山大会に参加しました。
大会1日目の24日は、「開会総会」「メイン企画~テーマ:日本国憲法は日本のアイデンティティーか」があり飯島滋明氏(名古屋学院大学教授)下地茜氏(宮古島市議会議員)畠山澄子氏(ピースポート共同代表)の3氏がパネリストとなり、各々の専門分野での現状、問題点の報告があり、憲法を理解し活用する事が、解決の糸口である事が確認されました。
大会2日目の25日は、第5分科会「憲法を学ぶ」に参加しました。
講師の日本体育大学教授(憲法学)清水氏より日本国憲法の成り立ちの説明があり、改憲派の「日本国憲法は、GHQの押し付け憲法である」との主張は、明らかに間違いである事が理解できました。又、憲法を理解してもらうためには、憲法を学ぶ機会を増やす事が重要である事を再認識致しました。
同日のひろばの「特定利用空港・港湾」民間施設の軍事施設利用や26日の閉会総会での各地区の特別提起の報告を聞き、憲法の重要性を改めて認識する大会となりました。
最後に大会関係者の皆様に感謝と御礼を申し上げます。
憲法への思いを新たにした3日間
アイ女性会議 松永 三重子
大変充実した内容でした。司会や会場運営で若い方々が頑張っている姿、県内からも若い世代の参加が頼もしいでした。来年は神奈川県です。参加をおすすめします。
1日目・・・メイン企画「日本国憲法は日本のアイデンティティーか」
宮古島市議会議員の下地茜さんが、自衛隊を受け入れたことでの島の変化、有事前に島外避難の計画だが、「住み慣れた場所で生涯を終えたい」という声もあること、あきらめることなく反対運動を続けていることなど、話されました。弾薬庫問題を抱えるさつま町民のお顔を思い浮かべながら、鹿児島でも下地さんのお話を聴けたらと、思いました。
2日目・・・第3分科会・・・人権課題「包括的版差別法制定に向けて」
講師は、弁護士の師岡康子さん(外国人人権法連絡会 事務局長)。師岡さんは川崎市のヘイトスピーチ規制条例制定にも尽力されました。外国人差別問題をとおして女性差別などあらゆる差別を考えました。 以下、要旨です。
・世界にあって日本にないもの 差別禁止法。
・拉致問題後、2002年頃から朝鮮人への暴言、暴行ひどく、在日コリアンは息ができない。女子学生の3人に1人が被害、年齢が低いほど被害がひどい。安倍政権後、教
科書で日本の加害を教えない。
・2004年日弁連で初めて、在日外国人のシンポジウムを開催した。弁護士会が「宣言」を出したが、それだけでは実現しないのでNGO(外国人人権連絡会)を立ち上げ
た。そこで、毎年「人権白書」を発行している。本来、政府が作るべきもの。
・在日外国人の入居差別は、自治体調査でも4~5割ある。ネットヘイトがひどい。書き込みをした匿名の人をつきとめるのも、3ヶ月で特定しないと困難に。
・2016年ヘイトスピーチ解消法は禁止法ではないので、野放し。
・だから、包括的な差別禁止法が必要。現行法では止まらない。
◇まとめでは教育の大事さが強調されました。私たちもアイ女性会議で毎年、教科書展示会場に行って、社会科教科書をチェックします。学習指導要領にしばられているの
で、まず、領土を学ぶことになっています。沖縄の集団自決や日本軍慰安婦の事実など、学ぶ機会がなくなっています。 学校教育で学べないことを、学ぶ機会が護憲平
和フォーラムの集会や講演会だと思います。大切にしなければと、思いました。参加の機会をいただいたこと、感謝します。
全国護憲大会参加レポート
姶良・伊佐ブロック平和センター副代表 瀬崎 広文
先日、全国護憲大会に参加し、日本が直面している社会的・政治的課題について深く考える貴重な機会を得ました。ここでは、特に印象に残った3つのポイントについて報告します。
- 日米地位協定の見直しは喫緊の課題
(第二分科会より)
憲法改正を巡る議論が注目を集める中で、日米地位協定の見直しこそが現場に根差した優先課題であることを痛感しました。日米地位協定では、米軍の航空機や艦船が日本の空港や港湾に出入りできる権利が認められています。地域住民の生活や安全に直接的な影響を及ぼしており、見直しを進めなければ真の主権回復は達成できません。
現状では、地位協定によって自治体が直面する課題(基地周辺住民の環境問題や治安問題など)が放置されており、これを無視して憲法改正を進めることには根本的な矛盾があると感じます。この問題に取り組むには、国民全体が課題の本質を理解し、地域から声を上げることが重要です。
- 空港・港湾の特定利用政策に潜むリスク
平時から有事を想定し、空港や港湾を「特定利用」に指定する政府提案について、拙速な決定が懸念されます。この政策は、有事の際に使用可能にすることを目的としていますが、その実現にあたり地域住民への説明や合意形成が大幅に不足しています。新たに指定された空港は、▽鹿児島空港、▽徳之島空港、▽熊本空港の3か所です。 また港は、▽鹿児島港、▽志布志港、▽川内港、▽西之表港、▽名瀬港、▽和泊港、▽熊本港、▽八代港、▽敦賀港の9か所です。
国民の不安を和らげるためにも、透明性の高い議論と住民参加が求められる分野です。拙速な施策推進は、地域社会との軋轢を生むだけでなく、信頼を損なう結果にもつながりかねません。丁寧かつ慎重な対応を求めたいと思います。
- 国民不在の行政運営への危機感
政策決定の過程で国民や地域住民の声が十分に反映されていない現状に、深い危機感を覚えました。このような状況は、戦争前夜のような不安定な社会を連想させ、住民の不信感を増幅させます。
もちろん、政策に「何でも反対」という姿勢は非建設的です。しかし、重要なのは、単なる批判にとどまらず、署名活動やSNSを通じた情報発信、意見表明といった具体的な行動を起こすことです。市民一人ひとりの声が積み重なることで、住民主体の社会を築く一歩となると思います。
終わりに
今回の大会を通じて、憲法改正という大きな議論の陰で、地域住民の生活に直接関わる課題が十分に議論されていない現実を改めて認識しました。私たち一人ひとりが「傍観者」ではなく「当事者」として声を上げ、行動を起こすことで、より良い未来を次世代に引き継ぐ責任があると強く感じました。
住民主体の社会の実現を目指し、今後も引き続き関心を持ち続けていきたいと思います。
「第61回護憲大会に参加しての所感」
社民党鹿児島総支部 藤久保博文
はじめに、憲法理念の実現をめざす第61回護憲大会が11月24日~26日の三日間、岡山市で開催されました。私は、鹿児島県護憲フォーラムの構成員の一員として初めて参加し、想像以上に規模の大きな大会にまず驚きました。
開会行事の後のシンポジウムは「日本国憲法は日本のアイデンティティーか」をテーマに、飯島滋明さん(名古屋学院大学教授)、下地茜さん(宮古島市議会議員)、畠山澄子さん(ピースボート共同代表)をパネリストに迎え、沖縄や日本各地、そして世界で実際に活動されている立場からの発言を受け、実質的な改憲の進行という危機的な現状に、日本国憲法の存在をどう捉え、どう活かすのか。そして憲法破壊や戦争国家に向かう動きにどのように対抗していくのかを考える機会となりました。
2日目の25日午前は「非核・安全保障」「軍拡・基地強化」「人権課題」「歴史認識」「憲法を学ぶ」の5つの分科会に分かれ、それぞれのテーマでの問題提起と質疑応答が行われました。私は、「非核・安全保障」テーマに、講師に畠山澄子さん(ピースボート共同代表)を迎えた第一分科会に参加しました。
まず、畠山さんの呼びかけで、約200人の参加者が声を出さずに、誕生日順に並ぶアイスブレイク「サイレント」という初体験をしました。結果、誕生日が近い人たちで3人前後のグループをつくり、自己紹介、私は福岡の退職教員の方と和やかな雰囲気で会話が進み、また、周りの参加者同士のコミュニケーションを図ることができました。
次に、「次の世代のこととは誰のことをさすのか」をテーマに、グループ別ディスカッションにとりくみました。私は、当時を経験した人以外はみんな次の世代であると述べました。参加者の声には、平和教育をしているが、子どもたちや保護者の理解があまりないように感じるとか、「8月6日や9日」について知らない人も多い。また、北海道では、原発には意識があるが、核兵器となると意識が下がっているように感じるとの声もありました。修学旅行で行くことも減っているとの気になる発言もありました。
「核兵器のない世界のために私たちができること」と題しての畠山さんからの講演、質疑応答がありました。
畠山さんは「被団協」がノーベル平和賞を受賞することを心から喜び合いたいと述べられました。それは自身がピースボートに当初通訳者として参加する中で、自身の体の中を次々に
通っていく被爆者の方々証言が強く心に響いたと話され、これを原点に、ピースボート運動に深く関わっていると話されました。
参加者から、「国際・インターナショナルの表現がグローバルと言われるようになってきたが違いは何、運動の一つ一つはインターナショナルでは。」と問われました。
畠山さんは、「インターナショナルは国家間の枠組みという意味で使い、グローバルな被爆者という視点で考えると、アメリカやインドでも被害者がいます。国家としての枠組みではない場合には、グローバルを使い、個人という意味合いが強くなる。」と答えました。
また、参加者から「国連は国家の集まりで、核兵器禁止条約に市民団体が直接国の集まりに対して発言することができ、力関係に変化がみられる一方で、核兵器を持った国が発言力を高めている面もあるが、その点はどのように考えれば良いか。」と問われました。畠山さん
は、「代議制が100%機能しているのであれば、私たちの出番は必要ないのかもしれないが、国連の場で漏れてしまう意見を市民の声として、届けることは大切です。5大国の力は大きいが、核兵器禁止条約の広がりが怖いと思っているのも事実です。フランスは植民地であった国に圧力をかけているとも言われ、本当に効力がない場合は、このような圧力は必要ありません。しかし、核兵器禁止条約に批准した国の力が強まれば、5大国の地位も変わるという心配も感じているのではないでしょうか。」と答えました。
さらに、「トランプ大統領の再選とトランプ政権についてはどう考えているのか。」との質問もありました。
畠山さんは、「アメリカ政治は専門ではないですが、結果はもちろん受け止めるしかなく、また、4年すればひっくり返る可能性がある国です。国際的な枠組みが壊れないような手立てを打っていく必要はある。具体的にいうことはできないが、気候変動などの枠組みから抜けるというようなこともあった。日本にも言えることだが、トランプに入れた人は理解できないというのではなく、理解するために努力する必要もある。何が真実か分からない中で、投票している。分からないというのではなく、お互いが向き合う姿勢が求められる。そのような学生もいるが、対話の場は必要である。けっしてトランプ政権は対岸の火事と思うべきではない。」と答えました。
私たち自身で日々何ができるのかということを考えながら話を聞いていました。今回、被団協のみなさんがノーベル平和賞を受賞されたことを受けて、今から何をすべきなのかを考えなければならない責任は増し、長い時間をかけてとりくみをすすめていく必要もあると思います。私たちの未来をどう選択すべきなのかを憲法理念のもとに考え行動し、まず事実を知り、事実を知ることは想像力を高めることにつながると思います。機会あるごとに様々な会合等に参加してさらに見聞を広めていきたいと思うことでした。
憲法で未来につなぐ平和の想い 第61回護憲大会 参加レポート
奄美市職労 星野 蒼一郎
3日間にわたり行われた当大会において置かれている現状・課題を再認識し意識を新たにすることができた。普段、私の生活では改憲を意識して生活することはない。今の若年層は多いのではないだろうか?
なぜか。他でもない。自分事でなく他人事であり考えなくとも当たり前の日常が送れるからだ。しかし今後未来永久に果たしてその現実が考えずとも続くだろうか。
自身が住む場所、この奄美における昨今の軍事合同訓練は生活していれば否が応でも目に付くものだ。つい先日はキーン・ソードも行われ水面下どころか堂々と行われているのが現実である。空港をはじめとした日常生活の場が軍事利用に遂行される現実は、「しょうがない」で済まされるものなのか。
誰しもが抱き思う事情に対し、やはり一人一人が当事者となって意識を改め、声を上げる必要があると思う。私も恥ずかしながら当大会に参加したことで知った現状も多かった。
憲法の理念が私たちの生活にもたらすこと。当たり前にあったからこそ、当たり前に思うからこそ改めてその意義と保守する意味を再認識する大変貴重な機会となった。
FW「人権コース」に参加して ~渋染め一揆・長島愛生園~
渋染め一揆の流れに沿い、結集の地から対峙した場所をめぐり、当時の緊迫した状況や
距離感を細かい解説の元、学習することができた。部落差別を受け、意見書を出したが認められずそれでも整然と粘り強く戦う姿勢は決して過去の遺物ではなく、今の闘いに活かすものがあると大変勉強になった。
長島愛生園は有名であり、自身も知見はあるつもりだった。
ハンセン病は不治の病であり今でも療養者が暮らしてるという事。そう思っていた。
しかし事実は全く異なるものだった。ハンセン病は特効薬で治る病であり、入所者は治っているが世間の差別の目や後遺症によって今も残る選択をしていること。
知ったようでいて何も知らなかったことを痛感する事となった。
根本的に知らないことは怖いことだ。今回長島愛生園へいって最も感じたのは情報の正しい理解である。何が起こったか。どうなったのか。言葉で羅列すれば理解はできる。
直接行かなくとも、映像で学習できる。
しかし空気感を感じることは何よりの理解と学びになるものだ。
FWは無論だが、本大会に参加し意識を共にして語らい聴講した経験は必ず声と形に変え今後に生かしてきたいと誓い、本レポートの結びとしたい。
鹿児島県鹿児島市鴨池新町5−7
電話 099-252-8585
