25年振りの米軍岩国基地陸上空母離着陸訓練(FCLP)訓練と騒音問題
米軍岩国基地は、1938年に日本海軍の飛行場として設立、戦後は連合国軍に接収され、その後米軍の基地として、朝鮮戦争やベトナム戦争時には、米軍の重要な拠点基地として兵員や物資の輸送、航空作戦の支援を行ってきました。現在は、アジア太平洋地域の重要な戦略拠点としての役割を担い、特に、米海軍の空母艦載機部隊が厚木基地から移駐し、基地の規模と重要性はさらに増している。また、米海兵隊が運用しており、基地の存在は地域の経済や文化にも深く根付く一方で、戦闘機による問題などの課題も抱えています。
神奈川県横須賀港を母港とする米原子力空母「ジョージ・ワシントン」が寄港すると、艦載機は岩国基地に移動、パイロットには出港までに1,200キロ離れた小笠原諸島の硫黄島での、陸上離着陸訓練(FCLP)が義務付けられています。FCLPは、滑走路を空母甲板に見立てて戦闘機の離着陸を行う訓練で、後輪が着地するとすぐに出力を最大にして離陸する「タッチアンドゴー」を繰り返します。特に、夜間訓練(NLP)は重要とされ、同時に、激しい爆音が伴う訓練です。1991年8月から硫黄島で訓練をしていますが、今回は、硫黄島の火山活動を理由に、また、岩国市長が、激しい騒音による「住民の負担が大きい」として、実施しないよう求める中、9月17日から土日祝日を除き26日まで、岩国基地で25年振りに実施しました。米軍は、岩国市と約束した終了時間を無視し、予定にない土・日や夜間の訓練も強行しています。
2022年12月、米軍岩国基地周辺の住民ら436人(211世帯)は、航空機騒音の損害賠償や米軍機と自衛隊機の夜間・早朝の飛行差し止めなどを国に求め、山口地裁岩国支部に提訴しました。2009年に続く第2次訴訟で、17年度に厚木基地から空母艦載機約60機が移駐したことによる騒音への影響を訴えています。これで、岩国基地の騒音被害を
巡る第2次「岩国爆音訴訟」は、新たに市民54人が加わり490人となました。これまでの口頭弁論で住民側は「空母艦載機部隊の移転により騒音は悪化している」、国側は「騒音は受忍限度を超えるものではない」と、お互いに主張しあっています。
鹿児島に米軍はいらない県民の会(県民の会)の磨島事務局長は9月17・18日に、山口平和運動センターのご協力をいただき、25年振りに岩国基地で行われるFCLP訓練を視察しました。出発前に、種子島の西之表市長及び市議会議長宛に、これから先「馬毛島」で行われるであろうFCLP訓練を目の前で見るいい機会なので「実際の訓練を現地で、自分の眼で視察してください」と、FAXで依頼しましたが、誰も来ていませんでした。早ければ2026年の後半にも恒久的に「馬毛島」で訓練が始まります。岩国市民が苦しめられている「爆音訴訟」が、種子島で起きないよう、また、訓練中の空域・海域の立入禁止が、島民の生活に悪影響を及ぼさないよう、県民の会は、熊毛ブロックと連携しながら、今後も反対のとりくみを強化していきます。
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