トイレを見れば…

                                副代表  中川路 守

「学校で、子どものために施設改善が必要と思われる場所はどこですか」の問いにみなさんはどう答えますか? 教職員62%は「トイレ」と答えたそうです。学校のトイレは5K(汚い・くさい・暗い・怖い・壊れている)のイメージが根強く、学校での排便を我慢する子どもも少なくありません。そこで、文科省は助成金を出してトイレの環境整備に努めています。

環境整備の一つに、トイレの洋式化が挙げられ、全国の洋式化率57%に対して、鹿児島県は42.6%です。洋式化は高齢者など足腰の弱い方が使いやすいだけでなく「大小」が分からないので、からかい・いじめの防止にも有効だとか。自然災害の多い鹿児島県ですから、42.6%の整備状況は学校が避難所機能を満たしているとは言いがたいと思います。県教委によると県内すべての学校に男女別のトイレが整備されているそうです。ただ、トイレの入口から奥にむけて仕切られて、確かに男女別になっているのですが、仕切りは上も下も空いており、話し声や物音が筒抜けなだけでなく、足元が見える学校もあります。また、トイレを職員・子ども共用にしている学校もありますが、なぜかスリッパが子ども用しかないのは不思議です・・・つま先立ちがつらい(T_T)さらには、廊下から小便器が丸見えなトイレもあります(;゚Д゚)ましてや「学校の怪談」を想像させるようなトイレは論外です。

誰もが使えるトイレ、多目的トイレと言ったり「みんなのトイレ」と言ったりするトイレが、県内に約4割の学校に設置されているそうです。LGBT法案に関する国会論議で「自認する性で権利を認めればトイレでトラブルが起きる」という指摘がありましたが、多目的トイレの利用で対応できないでしょうか。同時にお互いの権利を守るという約束をつくることも大事だと思います。性については男か女かという二元論ではなく「多様性」でとらえないと相互理解・共生ができない時代になっています。「トイレを見れば、その家が分かる」と言われますが、単に衛生面だけでなく、子ども、高齢者、障がいのある人、LGBT、大人など、誰もが気兼ねなく使えるトイレ、安心して使えるトイレがあるということは「トイレを見れば、その学校(町、会社)が分かる」ことにもつながると思います。